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 [2008]

久しぶりに眼科へ行った。
もう1年ぐらいになるのだけれど、
なんとなく文字などがぼやけて見えにくく
疲れやすい。

ヤマナシ・ヘムスロイドで買った刺繍キットも
布の細い糸目がよく見えず作業が困難だし、
これはいよいよ眼鏡かなぁ、、という
わけで
とりあえず眼科へ行くことにした。

目に関していえば、少しアレルギーがある程度で
視力はよく、見えないってどんな感じなのかと
想像をめぐらせるぐらいの幸せ者だっただけに
はっきり見えないことのストレスは意外と大きい。

しかし眼鏡をかけるにしても勇気がいる。
よく友達と一緒に眼鏡屋に入り
色んなフレームをかけてはみるものの
小顔の友達と違って、どれも似合わないし。

でもそうもいっていられなくなってきた。
日によって見え方もまちまちなのだけど
かなり印字が薄く見えちゃったりする。

勇気を出してようやく眼科に足を踏み入れると
順番待ちの患者でほぼ埋まっていた。
はぁ~。。ここですでにゲンナリ。
名前を呼ばれるまで雑誌などを読む。

それにしても同じ苗字の人がその場に
いないのに
フルネームで呼ぶのはなぜだろう。
なんとなくこっぱずかしい。

名前を呼ばれ、色んな検査をした。
眼底検査もして、目の血管が細いとか
視神経が人よりやや大きいけど
家族に緑内障の人がいなければOKとか

結局、診断は”近視性乱視”

ついでに”アレルギー性結膜炎”も。。とのこと。
結膜炎にはビックリした。
今回は自覚症状がなかったから。

手元の視力も0.9ありながら
乱視が強いため見えが悪く
どこにもピントが合わないらしい。

細かい作業を多くするようなら
必要なときだけかける眼鏡をつくり、
常用する必要はないとのこと。

とりあえず焦点を合わせやすくする目薬と
アレルギー性結膜炎の目薬を処方され、
目薬がなくなったらまた検査るをすることになった。

今回、眼底検査用の点眼薬をさし、薬が効くまで
待合室で待つこと15分。

この目薬がくせもので、しばらくはぼやけるので
車や自転車の運転は禁止とのこと。

この間に、見えないことのもどかしさを
大いに味わった。

まず、無意識に雑誌の続きを読もうとして
文字が全く見えないことに気がつく。

景色ならいいだろうと山の写真なんかを

見てみても、なんだかぼやけて気持ち悪い。
あぁ。何しよう。15分って長い長い。

じっと受付の様子なんかを観察する。
そういえば、、
私のレセプト*も職場の同僚にチェックされるかも
しれないのだな、などと考える。
(*診療報酬明細書で医療機関から健保へ請求されるもの)

時々仕事でレセプトのエラーチェックをしていると
上司のものがあったりして、びっくりする。

もちろん見つけても決して口外してはいけない。

個人情報を握る健保の職場は機密文書だらけ。

それを聞いた友達がこう言った。
  庭に大きな穴掘って、夜中人知れず大声で
  穴に向かって叫ばんと!!
これには笑ってしまった。

しばらくして、ある用事を思い出し
手帳のを開いて書き込みをしようとする
けど
もちろん細かい字がかけるはずもなくあきらめる。

またしばらくして懲りもせずメールをチェックしようとし
携帯の文字も見えないことを再確認する。
あぁ。神様。。これっていつまで??

結局、5時間ぐらいはこの状態が続いた。
本当はその後映画を見に行くつもりだったけど
字幕を追えそうもなく断念。

少し気晴らしに散歩をしようと思い、
葉っぱが色づき始めた素敵な道を歩く。
しかしこの日は天気が良く、太陽光がやけにまぶしくて
目を開けていられない。やれやれ。

ちょうど通りかかったギャラリーで”オーロラ写真展”を
開いていて、喜び勇み入ってみた。
やや薄暗いギャラリーには色も形も様々な
実に美しいオーロラの写真がたくさん並んでいたけれど
この目の状態で集中して目を使いすぎた。。
船酔いのような感じで気分が悪くなり外にでる。

あぁ。これじゃつまらない。。
というわけで具合が悪いというのに、tsutayaでdvdを3本借り
薬の影響もなくなった頃に、そのうちの一本、
”いつか眠りにつく前に”
を見た。

まもなく永遠の眠りにつこうとする母と
自宅で母の看病をする娘二人、
母の口からでる言葉は、娘達もしらない人物の名や
過去の過ちだの意味不明なうわごと。
それを見守る全く性格の違う姉妹たちのそれぞれの思い。

なんとも身につまされる映画で泣けてしまったが
映画の母のように、我が母も最期には
色々な呪縛から解かれて安らかに眠れるといいなぁ、、
などと考えつつ、目のことはすっかり忘れて眠った。

それにしても、見えることのありがたさを
ほとほと実感した1日だった。

結局、すっきり見えるようになるのかもわからず
ぼやけたままこうして記事を打っているので
目がとても疲れてしまうし、目にもとても悪いのだろう。
でも、どうしても長い記事になっちゃうのデス。

というわけで、そろそろ目を休めることに。。
皆さんも目をお大事に!
今日はこの辺でさようなら~




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2008-10-04 [2008]

どうやら日に日に秋が深まっているようで
朝晩はずいぶんと冷える。
それもそのはず、もう10月。。

今日はよく晴れてさわやかな1日だった。
久々に窓辺に立って戸外の音に耳を澄ませると
高らかに響く鳥の囀りや羽ばたきの音、
飛び移る度に揺れる木々の音、
遠くの飛行機や車の音、生活の音、
そんなものが入り混じって
なんともいえぬのどかな音がする。

お日様の熱で乾いた洗濯物がふんわりいい香りで
布団もふっかふかに膨らんだ。
今週末はのらくらと静養中。

仕事の忙しさからか、夏の疲れなのか
少しばかり体調を崩していて
ここ数日お粥やおじやを食べているけれど
それでもお米って美味しい。
お米の国に生まれて良かったよ。

かわいそうにと母が果物を買ってきてくれて
今日は梨とりんごをうんと食べた。
弱ってる時のフルーツはまた格別で
ありがたかったです、母さま。

しかし、せっかくの美味し楽しい季節に
思うように食べられないなんてとても悲しい。。
早いとこ調子を取り戻さねばだから
明日もフルーツ&おじやデス。

9月には、週末に色々とお楽しみもあって
平日が大変な分、休日がとても楽しかったのだけど
そうなると益々仕事が辛くなったりして
どうしても日常のストレスをうまく発散できない日々で
そんなある日、空港でこんな写真をとっていた。

閉塞感がしみじみと、、
しかしそれでも空は美しかったよ。
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上高地 [2008]

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久々に晴れたある日、
青い空には白い雲がぷかぷかと浮かんでいた。
たまにはこんな空をのんびりと眺めるのも
楽しいものだなぁ。

まだまだ湿度が高くて蒸し暑い。
昨日は川の浅瀬で水に浸かる犬を
なんと2箇所で見つけた。
いずれもレトリバーだった。

お散歩中らしく、飼い主はじっと暑い中
川岸で待機中のようす。
実に微笑ましい光景だった。

すり抜ける風がどことなく涼しく感じられて
そろそろこんな空も見納めなのだろうと
少しさみしくなる。


八月は何しろ暑かったし
仕事も理不尽に忙しくて
何もかも憂鬱に思える日々で、、

でもその憂鬱から逃げ出すために
夢中になって本を読み
オリンピックに見入り、そして感動し

週末はあちこちへでかけて歩き
ジムやプールで身体を動かして

そんなこんなで忙しく過ごすうちに
いつになく元気であれこれと楽しい八月に。。笑

八月の最後に、
悪天候の最中上高地へでかけた。

電車が運休となり乗り継ぎ、乗り継ぎで
約8時間かけてようやくたどり着いた上高地は
しとしとと冷たい雨につつまれ、とても幻想的だった。

さすが大自然の織り成す景色だけに
雨は雨なりに美しい。

水かさが増して流れの早い梓川、
色鮮やかな緑に覆われた散歩道、

木々や土の香りがいっそう濃く香る道を
大きく深呼吸しつつのんびりと歩けば
日々の疲れも癒される。

雨の散歩も私はなかなか好きだ。

友達が手配してくれたロッジがまた良くて
四方を緑に囲まれたロッジだけに
ロビーの吹き抜けの大きい窓や
廊下の小窓、部屋からの眺めが美しい。

場所がらか、21時になると
廊下などの電気が消されとても静か。
もともと登山客が多いようで
就寝時間が早いのかもしれない。

食事がまた美味しくて
大浴場は朝までやっているから
好きな時間にのんびりと入浴し
冷えた身体を温めてゆっくり眠った。

翌朝目覚めると、雨は止んでいた。
窓を開けると、ひんやりした空気が心地よく
小鳥達のさえずりが賑やかに響く。

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美しい木々や川などが臨める食堂で
目の前で餌さがしに勤しむ小鳥たちを眺めつつ
美味しい朝食をいただいた。

最後に食べたフレンチトーストがとても美味しくて
あぁ、なぜ最初に食べなかったのか、、と後悔しきり。。
いや、本当にそれ程に美味しかった。

しっとりしてきめの細かいパンは
甘すぎずちょっぴりシナモンが効いていた。
また食べたいぞ。。

そういえばここのカフェのアップルパイもとても美味しい。
甘酸っぱいりんごがたっぷり包まれて
1ホールとか簡単に頂けそうに思える。。笑


食事の後は、帰りの乗り物の時間まで
たっぷりお散歩を満喫した。

朝露に濡れる木々や草花をじっくりと見て歩くと
目に映る全てのものが鮮かに
そしてとても美しいと感じられる。

広い空や遠くの山々、そして美しい梓川の流れ、
林道のうっそうと茂る緑や可憐な高山植物などなど
飽きることなく続く様々な美しい景観。
本当になんて素晴らしいのだろう。

昨年、今年と2度目の訪問になるのだけど
いつ行っても感動が薄れることはない気がする。
ずっとここにいたいなぁ、とふと思うほど居心地がよくて
帰るのが本当に苦痛だった。

上高地のまだほんの一部分しか見ていないから
これからもちょこちょこと訪ねてみたい。
今から楽しみな上高地行きデス。



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上高地があまりにも涼しい、というか寒かったから
こちらはまだまだ夏が続くのかとうんざりしていたら
いつの間にか稲穂は重たげに頭を垂れて
柿や栗の実が立派に実っていた。

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きっとまたある日突然秋が深まって
美味しい季節に小躍りするのだろうな。
店先には既に秋味のお菓子たちが
美味しそうに並んでいるし♪


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ご機嫌なわけ [2008]

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今日もお立ち台で関本が微笑む。。うっしっし=3
いやいや、虎吉、親子ともどもご機嫌、ご機嫌。

虎吉親から来月初めの横浜スタジアム戦の
チケット購入依頼を受け、
虎吉子はチケット発売開始の二日後に
チケットセンターへ出向いた。

が、、なんと欲しかった日曜の3塁側内野席チケットは
全く残っておらず、もうビックリだぁ。

止むを得ず、月曜のナイター観戦に変更となる。
子は今、ちょうど仕事が忙しい。
健康保険料の算定という、細かくて
厄介な仕事が片付かずに山積みだし。

とかいいながら、、
虎吉子は大急ぎで球場へ向かうであろうし、
練習から観ているだろう虎吉親が
それまでの経過を事細かに語るであろう。

そしてお弁当は崎陽軒の幕の内弁当で
お茶もちゃんと冷えている。。に違いない。
どうぞ雨が降りませんように!(願)

記事がなかなか更新できないのは
なぜなのかよくわからないけれど、
途中になった記事がいくつも並んで
なんだかプレッシャーだったり。

色々とお楽しみもあったけれど
文章で伝えるのがやけに難しく感じる
今日この頃。

今月はなかなか忙しくて、
月の半ば過ぎに北軽井沢へ出かけた。
といっても、お仕事、お仕事。

健保でもっている保養所の備品とか施設の点検が
必要なところがいくつかあって、毎年2人組で出かけて
その作業にあたる。

これがなかなか大変なのだけど。。
でも温泉もあるから、日ごろの疲れもとれるし
いい気分転換といったところ。

到着した日は、強い日差しでお肌が痛いぐらいだったのに
仕事が終わって帰宅する日には、雨がふったり止んだりで
お散歩もできず残念。


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しかししっかり軽井沢のアウトレットで
季節の買い物をした♪


その翌日は、友達と長野へ行った。
この日は暑い日で、冷たい蕎麦が美味しかったな。
東京でよく観れなかった東山魁夷の唐招提寺の襖絵を
とくと眺めてきたけど、何時見ても不思議な世界に引き込まれる。

美術館が城山公園の一角にあるので
公園を歩いていると、NHKのカメラマンらしき方から
日傘を撮っていいですか、と言われ
しばらく後ろからカメラが回ったようす。
天気予報の風景を探していたようだけど
おそらく長野でも流れなかっただろう。

何しろ暑くて、緑が涼しげに思えた日。

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再び善光寺のお戒壇めぐりをし
今度は極楽の錠前を探り当ててきた。
そしてもうすぐ入院する友のために
癒しのお守りを購入。

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なんとなく長野が気になるので
8月末は再び上高地へ出かけて
今度は河童橋近くの宿に泊まり
上高地を堪能する予定デス。


その翌日は、府中市郷土の森博物館へ出向き
移築された古い懐かしい建物や庭なんかを見て歩き、
高山直送の団子も頂いた。

久々の高山のお団子が美味しかった~。
また岐阜に行きたくなった。
そして岐阜の記事も中途半端だったことを
思い出してしまった。。

あまりの暑さでよく覚えていないけれど
昔の校舎とか薬屋さん、役場と、水車小屋などなど、
観ていて面白かった。

池には睡蓮が咲いていたし
やけに大きな鯉?がたくさんいた。
珍しい虫もみかけたし。

最後に、たくさんの親子連れに紛れて
プラネタリウムも楽しんだ。
2部構成になっていて、
1部はお馴染みの星座の物語を聞きながら
天上に映し出される絵を眺め、
2部は、なんと銀河鉄道999のアニメで
地球温暖化が進む地球がテーマのようだった。

銀河鉄道999は実はよく知らないのだけれど
哲郎?とメーテルと崩壊間際のエウロパから
やってきた女の子がでてきて
なかなか面白かったなぁ。

このお話はどうやら3話あるらしく、
夏休み中は1話のみ上映。

せっかくだから、また子供たちに紛れて
2話、3話を見るかなぁ。

公園内にプールもあるようで
暑い中、親子連れが妙に多い公園だった。
そういえば入園料も安いし、駅からバスに乗っても
大人100円だったし、博物館に入れば涼しくて
座るところもあって、食堂ではパパたちが
昼間からビールをゴクゴクやっていた。


そんなこんなで、今週末はさすがに約束もいれず
のんびり過ごすことにしている。

と、いいながら、家が猛烈に暑いので
ストイックな私は、暑い中チャリでフィットネスクラブへ出かけ
トレーニングにスイミングにと体力増強に励む。

やはり夏のプールはいいねぇ。
すっかりリフレッシュできたからか
なんだか記事の更新ができた。。笑


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あじさい [2008]

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あじさいの咲く鎌倉へ出かけた。

まずは明月院へ。
明月院のヒメアジサイはまだ蕾が多いものの
緑の葉の間から綺麗なブルーの花をのぞかせる様は
いつみてもいい眺め。

鬱蒼とした緑に囲まれる明月院、
アジサイロードに届くやさいい朝の光が
花の色の美しさをいっそう際立たせる。
雨の日もさぞ美しかろう。

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本堂の丸窓からは庭園の菖蒲がのぞめた。
満開を過ぎてはいるが、一面に咲く菖蒲も見事。

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江ノ電に乗って今度は長谷寺に向かった。
週末だけに朝の9時半で既に混雑しており
入場制限が行われていた。

あじさいは、明月院同様まだ蕾が目立つが
色や形の異なる様々なアジサイが咲き並び
明月院とはまた違った趣きがある。

斜面の上からくねくねと順路に従って下りるのだが
後ろに人がいるので思うように写真も撮れなかった。
竹林
から見上げるアジサイが圧巻。

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池の中を移動する菖蒲にびっくり。
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見納めはまさに満開を迎えた成就院。
階段脇の斜面に咲き乱れるアジサイは実に見ごたえがある。

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途中、長谷寺の近くのカフェブルグフェルドで
美味しいさくさくのペストりーを食べる。
店内に素敵なガラスケースがあった。

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途中、海にも立ち寄ると
カラスたちがじっと海を見つめていた。
いったい何を待つのやら。。

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アジサイ三昧の1日というのも楽しいもの。
しかしこの時季の混雑はそうとうなものなので
どうぞ朝早いお出かけを!

人の多さに疲れてしまっても
裏道をのんびり歩いてみると
オシャレな雑貨屋さんとか、おいしいパン屋さん、
ジャム屋さん、骨董屋なんかを発見したり、
少し足をのばせば海に出ることもできる。

この日は天気が良く、うっかり日焼けてしまった。
海岸ではもう海の家作りが始まっていたし
海もどことなく初夏の匂いを運んでいた。
夏もそう遠くないのだなぁ。。

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農場研修 [2008]

昨日、ナードの山梨農場研修に参加して
ローズ・ダマスケナの摘み取りをさせてもらった。

花の美しさや優雅な香りに圧倒されながら
贅沢にも素手で花をポキポキと摘んで歩く。

思ったより花は簡単に摘み取れる。
そして摘むたびに濃厚な香りが漂った。

もう本当にため息が出ちゃうような
幸せがひと時だったなぁぁ[ハートたち(複数ハート)]

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今年は開花が遅く、バラ畑にはまだ硬い蕾も目立つ。
それでも皆でたくさんの花を収穫することができた。

摘み取った花は、研修センターへ運ばれ
蒸留装置にかけられる。

高温の水蒸気で蒸されて揮発した花の成分を
蒸気と一緒に取り出して、今度はその蒸気を冷やし
液化したものから、ハーブウォーターと精油を抽出する。

その様子を説明を聞きながら観察しつつ
ポタポタと機械から垂れるローズウォーターの
香りと味を確かめた。

無農薬で作られたハーブなので
口に入れても安全だけど、やはりローズの味には
なかなか馴染めない。
いつまでもローズ味が口に残った。

しかし、山盛りの花からとれるハーブウォーターは
ほんの少しだし、精油に至っては極々微量だから
本当に大切に使わなくてはね。


バラ畑から少し坂を上ったところには
カモマイル・ジャーマンが群生している。
この時季には既に摘み取りが終わっているけれど
小さな花をまだまだたくさん咲かせて
辺りに甘い香りを漂わせていた。

そして山の上のハーブ農場からは
曇りがちながら、遠くの山々がよく見渡せた。
やはりこういう風景はいつみても気持ちがいい。

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花の摘み取りと蒸留体験の後、研修センターにて
精油の成分や残留農薬についての講義を聴いたが
改めて精油の安全性について考えさせられた。

日本で販売される精油は雑貨として輸入され
予てより安全性の問題が指摘されているが
相変わらず、各メーカーでの対応がなされず
問題はさらに大きくなっている気さえする。

そのため、化粧水やトリートメントオイルなど
直接肌に触れるものに精油を使う私は
日本で唯一輸入元で再検査を行うプラナロム社の
ものを購入している。

たとえ安全な土地で、安全に育てられた植物だとしても
偏西風にのって飛んできた農薬に汚染されている植物も
少なくないが、プラナロム社のものであれば
輸入元で農薬成分が検出されれば、その商品は販売されず
安全なものが輸入されるまでしばらく欠品となる。

そして気がかりなのが、イランや中国での精油生産量が
このところ増加傾向にあるという事実。

この両国ではどのような安全対策がなされているのだろう。
日本にて再検査を行っている健草医学舎より
農薬に関するデータの提出を要請したところ
そういったデータは一切提出されなかったという。

そしてこうした精油が、輸入元での再検査もなしに
市場に出回っているかと思うとなんとも恐ろしい限りだ。


研修の最後にローズのトリートメントオイル作りの実習を行う。
ベースオイルにローズを含む4種類の精油を混ぜ
遮光ビンに入れて、これがお土産となる。

この他にもハーブウォーター2種類と
ハーブウォーター ハンドブック、
ドライハーブなどを頂いて、実に嬉し楽しく
そしてためになる研修だった。
今度は他のハーブの刈り取りに参加してみよう。


*オマケ*
研修センターには、実に多くのハーブが植えられている。
写真はごくごく一部の植物デス。
  ラベンダー・ストエカス (フレンチラベンダー)         ラベンダー・アングスティフォリア    
 VFSH0051.JPG  VFSH0060.JPG    VFSH0056.JPG          

 コリアンダー           なぜか佐藤錦              かわいいサクラは横を向く  
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四季バラが咲く [2008]

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今年も庭の四季バラが咲いた。
相変わらず細身で頼りないけれど
季節を知らせるかのように花を咲かせる。

祖父のために植えた四季バラだけど
祖父は見たのか、見なかったのか。。


ある時父方の祖父が我が家で一緒に暮らすことになり
小さな庭をつぶして、これまた小さな離れをつくった。

祖父が鹿児島からやってきたのは
祖母が亡くなって半年ぐらいしてからだったか。
おそらく1人では広すぎる田舎の平屋の家で
焼酎ばかり飲んでいたに違いない。

ついに自信がなくなったある日
突然、祖父は鹿児島を出た。

しばらくは子供たちの家を転々とし
もう鹿児島には帰らないと決心した時に
祖父は、長男家である我が家に離れをつくってくれ、と
コツコツと貯めたお金を渡した。

離れをつくった場所には
小鳥たちが中でゆうと遊べる大きな椿と
これまた見事な金木犀があって
それはそれは残念だったけれど、
祖母をなくして一人ぼっちの祖父を思えば
なんてことなかった。
少なくとも孫である私には。

その時に叔父がもってきてくれたこの四季バラを
祖父の離れの窓から見えるようたくさん植えた。

父は仕事に行っているし、昼間は話し相手がおらず
特に趣味もない祖父は新聞を読んだり、TVを見て過ごす。
慣れない土地で、何も言わずにひとりで散歩に出て
迷子になってパトカーで帰ってきたりもした。

祖父の唯一の楽しみが晩酌だったが
そうそう付き合えず、付き合えば付き合ったで
憂さを晴らすがごとく鹿児島弁で大声を張り上げる。
これにはどうしたものかと父も頭をかかえ、
母などは相当神経をすり減らした。

祖父は祖父で辛かろうと思い
時々買い物はないかとききにいくと
たいてい飴や板チョコを頼まれる。
孫にはいつもやさしい笑顔をみせた。

そのうち祖父は早く祖母のところへ行きたいと
そればかりを望むようになる。
次第に食欲も落ち、焼酎しか飲まなくなった。

この頃から少し体調を崩し、情緒も不安定になる。
身体中から緑色の膿が出て、自宅看護が難しくなり
病院へ入院するものの、大声で看護婦を怒鳴るので
他の患者の迷惑とのことで、すぐに追い出された。

仕舞いには好きな焼酎すら飲めなくなり
すべてを諦めたかのように祖父は急激に衰弱していった。
怒鳴る体力もなくなり再び入院する。

週末にはいつも父と見舞いに行った。
祖父はいつもぼんやりとしていたが
私たちを見つけると少しだけ微笑んだ。
拘束された骨ばった手足が実に痛々しく
それなのに表情は思いのほか安らかだった。

何度目かのお見舞いの時には
祖父はあまり意識がなかった。
強張った手足は硬直してとても冷たかったから
拘束された手をそっと握ると、祖父も握り返してきた。
おそらく無意識だったろう。

しかしあまりに力強く痛いぐらいだったので
ビックリして途中で手を離してしまった。
まるで何かと戦っているか?
それぐらいものすごい力だったから
今度はちゃんと握っていてあげようと思った。

そういえば弱ってゆく祖父を見舞いながら
父が祖父にあまり触れないことに気が付く。
二人の親子関係はかなり複雑だ。


そしてその翌日、祖父はあっけなく息をひきとった。
もう一度、手を握ってあげるチャンスは来なかった。
それがとても心残りだった。

でも祖父は念願かなって祖母のもとへ旅立ったのだろう、
よかった、よかった、そう思うことにした。


翌年、祖父の小さな離れの家を壊すことになり
久しぶりに祖父の写真を眺めに部屋に上がると
水兵姿のハンサムな若かりし祖父が微笑んでいた。

今は祖父が暮らした場所にキッチンがある。
そしてその窓からはやはり四季バラがよく見える。

祖父のために植えた四季バラ、
おそらく祖父は見なかっただろう。
でもやはり植えてよかった。
今でもこうして祖父が身近に思えるし。

あぁ。今日は少ししんみりだ。

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かけ足の東北 [2008]

4連休の真ん中で東北へ出かけた。

桜がほとんど残っていないため
キャンセルしてもキャンセル料が発生しない旨
旅行会社から連絡があったらしい。

でもずっと楽しみにしていた旅行だし
新緑の東北もさぞキレイだろう、ということで
予定通り出かけることにした。

やはり葉桜の花見スポットを歩くのも
ちょっと悲しいものがあったけれど、
葉桜観光に来ている人は意外と多かった。

桜しかないと言っていた北上展勝地には
こんな風に菜の花がたくさん咲いていてた。
曇った空の下で黄色が実に鮮やか。
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桜を追って東北のあちこちへバスが移動する間
芽吹き始めた木々の若草色やら干草色やら
形よく並んだ杉の深い緑色もなかなか美しくて
時々ぽつんと山桜の薄いピンクが混じり

森はそうとうに賑やかだった。

バスの心地よい揺れに時々目をつぶってしまうのだが
目を覚ますと目の前に広がる美しい風景にハッとする。
なんだかもったいなくて寝ちゃいけない
気がした。
こんな風景は滅多にお目にかかれないのだし。
紅葉はさぞ美しかろう。


延々と続く新緑のブナ林が感動的に美しかった。
まっすぐ伸びる白っぽいブナの木には

若々しい新芽がたくさん芽吹いていた。
足元はまだ雪で覆われているというのに。

デジカメを借りていけばよかった。
なんとも美しい眺めだった。
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弘前には少しだけ桜が残っていた。
もう今にも散りそうだったけれど
少しでも花見ができてよかった。
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車窓から駆け足ながら奥入瀬渓流やら
十和田湖を眺めたが、どちらも見ごたえがあった。

2日ともあまり天気が良くなかったのだが
東北は空気が澄んでいてやたらと遠くまで見渡せる。
なんだか不思議なくらいに空気が澄んでいる。

うっすらと雪を載せた南部富士(岩手山)や
津軽富士(岩木山)も澄んだ空気の向こうに
はっきりと姿を現して雄大だった。

今度はゆっくりのんびり出かけてみよう。
もっとじっくり東北を観てみたい。

そういえば桜は散ったけど
りんご園ではりんごの可憐な白い花が満開だった。

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薬師寺展 [2008]

悲しいかな今日は連休の最後の日。
夏を思わせる太陽がギラギラと照りつけ
時折強く吹く風が涼しくて心地よかった。

この4連休は、なかなか充実していた。
初日は、日光・月光菩薩に感動し
真ん中は、東北で新緑に癒されて
最終日は、フィットネスクラブで
リフレッシュ&リラックス。
ふむふむ、なかなか良い連休だったな。


連休初日、小雨の降る中 ”薬師寺展” へ出かけた。
いつぞやのエジプト展ほどの混雑はなかったものの
やはり入場制限が行われ、屋外で30分ほど待つ。

今回のみどころは、日光・月光菩薩立像、聖観音菩薩立像、
慈恩大師像、吉祥天像などの仏像、絵画や
八幡三神像、考古遺物などだそうだ。


歴史的背景やら芸術云々に疎い我々は
イヤホーンガイドのお世話になったが
なんと、ナレーターは市原悦子さんだった。

最初はどうしてもドラマのイメージが浮かんでしまったけど
あのしっとりしてどこか迫力のある語りが
並んだ重厚な展示品にマッチしていたと思う。


圧巻は、日光・月光菩薩立像。
まずは少し離れた高いところから
左右に並ぶ2体の全体像を眺め、
その大きさと美しさに感動した。

さらに間近に寄って眺めてみると
いやはや、その彫刻の精巧さといったら。。

右に左に身体を傾げる日光菩薩に月光菩薩。
同じようでいて、それぞれ異なる彫刻が施されているらしい。

高いところで一つにまとめている髪の毛や
細やかな装飾や布の垂れ具合などなど
ちょっとずつ違った表現がされていた。

2体とも、腹部はふっくらしているものの
後ろから見ると、腰部は引き締まり傾ぐ姿が妖艶だ。
後れ毛のように少しずつ肩に垂れる髪は
うねうねと波打っている。

真ん中でどっしりと鎮座する薬師如来、
その脇持を勤める両菩薩が
こんなにも美しかったとは。。
今更ながら感心してしまった。

精悍な出で立ちの聖観音菩薩立像もとても美しい。
全体的に引き締まった身体、まっすぐ肩に垂れる髪などは
日光・月光のそれとは対照的だが、
身にまとう着衣や装飾の細部まで細やかに表現され
2体とはまた違った気品や美しさが感じられる。

この他にも貴重な展示品の数々が並んでいた。

お釈迦様の足跡を彫ったといわれる”佛足石”も興味深い。
インドではお釈迦様の仏像が造られるまでの間
この沸足石や菩提樹などに祈りを捧げていたという。
足の裏には実に様々な模様が彫りこまれている。

薬師寺とゆかりの深い玄奘三蔵に関する展示もあり
三蔵のたどった気の遠くなる長い道のりや
インドで17年かけて集めた教教義の数々、
そして翻訳された経典にはため息がでてしまう。
この経典の書跡は、紺色の紙に金色の文字で記され
なかなか見事だった。

教科書でよくお見かけした吉祥天像の展示室で
場違いな携帯のメロディーが響いた。
薄暗い展示室の荘厳な雰囲気を
いとも簡単にぶち壊したオジサンは
慌てて部屋を出て行ったよ。。

今回の展示は実に見ごたえがあり
特に印象に残った3体の菩薩像を
今度は薬師寺で見たいと思った。

しかし、、3体もの菩薩様がお留守の薬師寺は
さぞ寂しかろう。。

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Greenery Day [2008]

の外が柔らかい緑色に包まれる頃は
庭を眺めるのが実に楽しい。

今年も裏の林のシダを背景に
エビネがかわいらしく咲いている。

母はご機嫌で毎日エビネの話をし
父が帰る頃までもつかしら、、と気をもんでいた。

父はしばらく田舎に帰っていて
昨日遅くに帰宅したものの
会社に呼び出され、今日、明日と仕事らしい。
今日も庭を見ずに朝早く仕事に出かけた。

しかし74歳にして会社に必要とされるとは
我が父ながら恐るべしなのだが
いくら元気とはいえ、やはり身体のことが心配だ。
本人はへっちゃらだと言うけれどね。

エビネが枯れてしまう前に
写真を撮っておくことにした。
もうちょっと枯れ始めているけれど。

エビネを際立たせる裏の林のシダが
今年もお約束どおり美しく葉を茂らせ
梅の葉っぱの先っちょが赤くてかわいらしい


やはり緑はいいなぁ。
風を受けて揺れる葉っぱたちの影で鳥が遊び
今日も美しい声を響かせる。


そういえば、ある日鳥の水浴び用の鉢が割れてしまった。
もう随分風雨にさらされていたところに
きっとキジバトが無理やり水浴びをしたに違いない。。
とりあえず代わりの鉢を置いている。

今年も木蓮の花はほとんどヒヨドリに食べられた。
彼らは根元から花びらを裂くように食べるから
ビラビラと悲しい姿になるのです。

しかしサンルームからの眺めがいいな。
ひたすらこの緑色に染まっていたい季節。

2008_4.28庭.JPG

エビネ1.JPG


 4.28えびね2.JPG



ひっそりと藤が咲いていた。
いつもひとつしか咲かないのに
今年は5つも花をつけたので嬉しい。

 4.28藤.JPG


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